解説|問いづくり

問いをつくる

インサイトから問いを立てるよ

インサイトから直接アイデアを考えることもできますが、問いの形にするとアイデアを出しやすくなります。

問いのつくりかた

春日台センターセンターのインサイトから問いを考えてみましょう。「障害のある人もない人もごちゃ混ぜに過ごせる居場所とは?」という問いにすることもできるし、「認知症の高齢者が日常的に地域の人たちと交流するには?」のように、場所ありきではない問いにすることもできます。後者の問いでは、人物像も明確になっていますね。

より具体的にすることで的を絞ってアイデアを出すことができます。一方で、抽象的な問いにすることで解釈の幅を持たせることができます。具体的な問い、抽象的な問いの両方を用意しておくと、アイデアを出しやすくなるでしょう。

アイデアを考える上では、「気軽に」や「面倒くさがり」とはどんな状態なのかを定義しておくことも必要ですね。定義によっては異なるアイデアが出てくるはずです。

How might we….?

デザインコンサルティングファームのIDEOが提供しているフレームワークのひとつに “How might we〜” Questionがあります。日本語にすると「どうすればわたしたちは〜できるだろうか」という問いの形にするものです。

上記の例なら「どうしたらわたしたちは、認知症の高齢者が地域の人たちと日常的に交流してもらうことができるだろうか?」という表現になります。

「わたしたち」を主語にすることで、わたしたち自身の手で解決しようという意識を持つことができます。人任せにするのではなく、当事者意識を持ちつつアイデアを出すために、 “How might we〜” Questionを使ってみてはいかがでしょうか。

掛け合わせる

インサイトと資源などを掛け合わせて問いをつくることもできます。多様な問いを出したいときに役に立ちます。上記の例の場合は、「利用する人」×「エピソード」から問いを導けそうです。意外なエピソードを掛け合わせることで、新しい視点での問いが生まれます。

地域課題であれば、「利用する人」を「地域の資源」と置き換えても問いが生まれそうですね。このように、強制的に問いをつくる方法もあります。

問いはひとつ?複数?

問いはひとつでもよいのですが、複数用意することをオススメします。理由は、アイデアを広げやすいからです。多すぎると広がりすぎる可能性があるので、3〜5つ程度用意するとよいでしょう。

それでもよいアイデアが出なければ、インサイトが発見できていない可能性もあります。その場合は、いさぎよくリサーチデータの分析からやり直してください。

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