「他者がどのように見ているか、どのように感じているか、どのように経験しているかを深く理解し、他者への共感や関心を持ち、違いを受け入れる力」だよ
共感ってなに?
共感とはどんな意味でしょうか。広辞苑では「他人の体験する感情や心的状態、あるいは人の主張などを、自分も全く同じように感じたり理解したりすること」と書かれています。でも、全く同じように感じたり理解することは、簡単にできることではありません。
でも、相手と同じような立場に立ってみること、理解しようとすることは、相手を尊重し、違いを受け入れることにつながります。相手がどんな状況でどんなことを感じているのか。そこではどんなことが起きているのか、近づいて観察して想像することでより共感できるでしょう。それでも、100%理解することはできません。同じ経験をしたとしても、誰もが同じことを感じるわけではありませんよね。だから、同じように感じることは難しいけれども精一杯相手を思いやる、そういう意識を持つことが必要です。
同感と共感は違います。「同感」は「私」が主語で、「共感」は「あなた」が主語と考えるとわかりやすいかもしれません。「私」がどう感じているのかを示すのが「同感」で、「あなた」がどう感じているのかに寄り添うのが「共感」です。つまり、「私」が「あなた」と同じように感じているかどうかに関わらず、「あなた」の気持ちに寄り添って理解しようとするよ、ってことなんです。
バイアスに気づこう
人は無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)」を持っています。バイアスとは、例えば「女子大生は可愛いものが好きだ」「女性は料理が上手であるべき」といった、自分や他者に対する思い込みや偏見を指します。自分と同じ属性であれば、自分と同じ考えを持っているのではないかと思い込んでしまいがちですし、まったく違う属性であれば「こんな感じ」と一括りしてしまいがちです。自分の中のバイアスに気づいて、バイアスを外してものごとを捉えるよう意識しましょう。