いろんな場面でフィードバックをもらったり、フィードバックしたりするよ
インサイトを発見するとき、問いを考えるとき、アイデア発想するとき、試作品や完成イメージをつくるとき、プレゼンするとき・・・いろんなタイミングでフィードバックをもらったりフィードバックしたりする機会があります。
フィードバックをもらう目的は「着眼点を見直す」「アイデアを発展・磨き込む」「利用者や関係者について学ぶ」ことです。
着眼点を見直す
洞察して新たな視点を得ることは簡単なことではありませんよね。新たな発見をしたときに、それを当事者に聞いてフィードバックをもらうのも手です。「今まで意識したことなかったけど、腑に落ちる!」と言ってもらえることもあれば、「そんなふうには思わない」という返事が返ってくることもあるでしょう。
人によって感じ方が異なるので誰かに「違う」と言われたからといって、その視点を捨てる必要はありません。「認めたくない」という気持ちの裏返しの可能性だってあります。反応を見ながら、探ればいいのです。
第三者からのフィードバックで「思い込み」に気づかされることもあります。対象に向き合っているうちに、いつの間にか「現状」を前提として考えてしまうことがあります。だから、まったく関係のない第三者に意見を聞くことも、新たな発見につながります。
また、アイデアに対してフィードバックをもらう(アイデアを検証・テストする)ことで、当初考えた解決策や問題の定義、インサイトのズレに気づかされることがあります。そんなときは、また探索的なリサーチに戻ってみたり、アイデア発想をやり直してみたり、利用者や関係者のフィードバックをもとに別の方向性を模索するきっかけにもなります。
アイデアを発展・磨き込む
どんなに素晴らしいデザイナーでも最初から完璧なものをつくることはできません。かたちにしたアイデアに対し、良い点、改善の余地がある点などのフィードバックをもらうことで、アイデアをより良いものにするための手がかりを得ることができます。アイデアを発散させる段階ではインスピレーションとして取り入れたり、収束する段階ではより利用しやすく改善したりと、アイデアを発展したり磨いたりするためにフィードバックは欠かせません。
利用者や関係者について学ぶ
かたちにしたアイデアを検証(テスト)することは、利用者や関係者が「どう思っているのか」をより深く理解するチャンスでもあります。最初のリサーチでは問題や可能性を探索しましたが、検証するときには課題がはっきりしていて、それを解決するための初版(プロトタイプ)ができています。どちらのステップでも利用者や関係者とやり取りすることは大切ですが、検証では特に「この解決策、どう思いますか?」と聞くこと、つまり彼らの反応(フィードバック)をしっかり確かめることが重要です。
次は、どうやってアイデアのフィードバックを集めるのか、いくつか方法をまとめてみます。