このガイドブックは、NPO法人ハナラボのメンバーが執筆しています。まず、ハナラボがどのような団体なのか、説明しましょう。ハナラボは2008年から活動をスタートし、2012年にNPOとして法人化しました。
ハナラボのビジョン・ミッション
ビジョン
誰もが自由に選択・挑戦でき、社会をつくる主体として、本来持つ力を発揮できる社会ミッション
女子(学生)のリーダーシップと創造力を育み、未来の社会変革の担い手を輩出する
ビジョンは「誰もが・・・」なのに、ミッションは「女子(学生の)・・・」なのか、気になりましたよね?
SDGsの目標にも「ジェンダー平等」が入っていますが、日本はジェンダーギャップ(格差)が大きい国。2023年度は146ヵ国125位です。しかも、年々順位が下がっています。特に、政治分野と経済分野で格差が大きく、順位を下げる要因となっています。なぜ問題なのでしょう?
政治家に女性が少なく、民間企業でも決定権のある地位に女性が少ない。つまり、ものごとを決める場に多様性がなければ、偏った判断になってしまう可能性があります。未だに「選択的夫婦別姓」が法案として通らないのはなぜでしょうか?緊急避妊薬が薬局で安価に購入できないのはなぜでしょうか?*
日本は今、衰退しつつあります。社会に歪みが生じている今こそ、これまで力を発揮しづらかった女性たちに創造的な問題解決や価値創出にチャレンジしてもらいたいと思っているんです。
ただし、ジェンダーは多様化し、男女二元論で語ることのできない時代です。中心にいる男性とは異なる価値観を持つ男性も少なくないでしょう。それでも、未だジェンダーギャップが解消されない日本において、若い世代の女性たち(性自認が女性である人も含む)をエンパワーメントする必要があると考えています。
* 緊急避妊薬 医師処方箋なし試験的販売 どんな薬局で?開始時期は(2024年1月28日閲覧)
ハナラボのアクション
ビジョンに近づき、ミッションを達成するために、ハナラボは次の3つのアクションを行なっています。
- 視野を広げる:女子学生のためのWebマガジン”ハナジョブ”
- 可能性を引き出す:ソーシャルデザインプロジェクト
- 成長を支える:社会人女性(チア)によるサポート
1. 視野を広げる:女子学生のためのWebマガジン”ハナジョブ”
女子学生の視野を広げる機会として、Webマガジンを運営しています。学生記者が社会で活躍する女性を取材&発信しています。学生記者スクールを経て、学生記者自身が興味のある企業や人物を探し、自分でアポをとって取材をします。視野を広げるためのイベントの企画・運営、SNSの運営も学生が主体となって行います。
ガイドブックの「クリエイティブライティング編」は、学生記者プロジェクトをもとに書かれています。
2. 可能性を引き出す:ソーシャルデザインプロジェクト
彼女たちが持つデザインする力を引き出すことを目的に、自治体や企業とともに社会課題・地域課題をテーマとしたプロジェクトに取り組んでいます。デザイナーとともにデザインアプローチで、社会課題を解決につながるアイデアを提案し、可能な限り実装に向けて動きます。過去の事例については今後ブログでも紹介しますが、公式サイトにも掲載しているのでよろしければご覧ください。
ガイドブックの「ソーシャルデザイン編」は、ソーシャルデザインプロジェクトをもとに書かれています。
3. 成長を支える:社会人女性(チア)によるサポート
女子学生の成長を支えるために、社会人女性(チア)が、女子学生を長期的・包括的に支えています。社会人女性は研修を受けて、女子学生をサポートします。社会人女性にとっても学びとネットワークを広げる場となっています。
プロジェクトに参加する学生には原則として専属チアがつき、希望すればさまざまな職種・立場のチアと話ができる1on1プログラムも提供しています。チアについての詳細はこちらをご覧ください。
ハナラボを構成するメンバーは?
ハナラボのスタッフの多くは、本業を別に持ち、複業としてハナラボに関わっています。ガイドブックの制作にあたっては、ソーシャルデザイン編はサービスデザイナーやデザイン研究者が、クリエイティブライティング編はライターが中心となって執筆しています。